もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
- 作者: 岩崎夏海
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2009/12/04
- メディア: 単行本
- 購入: 265人 クリック: 12,967回
- この商品を含むブログ (1019件) を見る
萌え系のイラストに恥じらいを覚えつつ、サクッと読んでみたらなんとまぁ、悔しいけど面白い。普通に泣けます、是非!
教科書的なメッセージと青春ドラマ的なストーリー、ここまで見事に融合しちゃうと本当にすばらしい作品になるんですね。こっち系では、女子大生会計士シリーズが好きだったんですが、ちょっとレベルが違いますね。
これ系の手法、日々のプレゼンテーションに活かせるようになりたいものです。
それにしても学んだ内容を真摯に実践していくスタンスが素晴らしい。
ドラッカー先生の教科書に書いてあることを「わかったつもり」になるだけでは問題外、と言いながらその域を脱することができない自分は、みなみちゃんの爪の垢でも煎じて飲まないといけませんね。
あと、部活にあけくれていた日々を思い出した。そういう年代なのでしょうがないんだけど、もっと真摯に取り組むべきだったな。これから頑張ろう。
以下、めも。
- 言い換えると、専門家はが自らのアウトプットを他の人間の仕事と統合する上で頼りにすべきものがマネジャーである。専門家が効果的であるためには、マネジャーの助けを必要とする。マネジャーは専門家のボスではない。道具、ガイド、マーケティング・エージェントである。逆に専門家は、マネジャーの上司となりうるし、ならなければいけない。教師であり、教育者でなければならない。
- 通訳してあげてるんじゃなくて、通訳させて頂くことこそが組織における自分の使命なんだ。そのプロセスでどれだけ学べるか、こそ自分の競争力の源泉になるということだ、なるほどね。
- 人が雇われるのは、強みゆえであり能力のゆえである。組織の目的は、ひとの強みを生産に結びつけ、ひとの弱みを中和することにある。人は最大の資産である。
- まず、彼女の強みに目がいくようになった。彼女の良い点ばかり探すようになった。当然だ。なぜなら、彼女の強みを活かさなければ、マネジメントの成功はありえないからだ!
- 嫌なところばかり目が行ってしまう。。。これは何とかしないと。
- 組織とは、個としての人間一人ひとりに対して、また社会を構成する一人ひとりの人間に対して、何らかの貢献を行わせ、自己実現させるための手段である。
- 企業組織に限らずだよね。家族とか友人関係とか、読み変えてみたい。
- 成果とは何かを理解しなければならない。成果とは百発百中のことではない。百発百中は曲芸である。成果とは長期のものである。すなわち、間違いや失敗をしないものを信用してはならないということである。それは、見せかけか、無難なこと、下らないことにしか手をつけないものである。成果とは打率である。弱みがないことを評価してはならない。そのようなことでは、意欲を失わせ、士気を損なう。人は、優れているほど多くの間違いをおこあす。優れているほど新しいことを試みる。
- 成果よりも努力が重要であり、職人的な技能それ自体が目的であるかのごとき錯覚を生んではならない。仕事のためではなく成果のために働き、贅肉ではなく力をつけ、過去ではなく未来のために働く能力と意欲を生み出さなければならない。
- 「だから、私にはやっぱり、成果よりも努力が重要だ、って言うことはできないの。それは、真摯さにかけると思うの」
- 「私には、マネジャーとして、野球部に成果を上げさせる責任があるわ。野球部を甲子園に連れて行くことが、私の責任なの」
- 「甲子園ではどんな野球をしたいですか?」
「あなたは、どんな野球をしてもらいたいですか?」
「え?」
「ぼくたちは、それを聞きたいのです。ぼくたちは、それをマーケティングしたいのです。なぜなら、ぼくたちは、みんながしてもらいたいと思うような野球をしたいからです。ぼくたちは、顧客からスタートしたいのです。顧客が価値ありとし、必要とし、求めているものから、野球をスタートしたいのです」