ライフログビジネス
- 作者: 寺田眞治
- 出版社/メーカー: インプレスR&D
- 発売日: 2009/10/20
- メディア: 単行本
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概要:
- ライフログ、って何なのか。
- データの取得方法、取得されたデータの活用方法。
- ビジネススキームの考え方と懸念事項。
- 関連する先進技術の紹介。
読んでみた理由:
実はこの3年ぐらい、自分にとってライフログは最重要なキーワードなのでした。
過去形なのは、こんな本が出るくらいだし既にbuzzっぽい匂いがプンプンなんですよね。なにか別の言葉を考え中。
世の中的なライフログには以前から違和感を感じていて、だから正直こんな本にお金を払うこと自体イマイチ気乗りしないのですが、まぁ、そういうところにこそヒントが眠っているのが世の常ですよね、ということで。
感想:
やっぱり方向性が違った。よかった。
落とし所をレコメンデーションとか行動ターゲティングにしてしまうと、どうしても安っぽい。
データの取得方法については思った以上に充実した記述だったので、そのギャップが悩ましい。
でも、対案を出せと言われても明確に出せるものは、正直まだ持ち合わせていない。
感覚的には、本書のレベルではオートメーションに過ぎないよね、という感じ。いままでの生活行動をより便利に、ラクに、みたいな方向では物足りないでしょ。やはりオーグメンテーション的な方向にいかないと、と常々思うわけです。
「人生の記録がビジネスになる」とか帯に書いてるけど、そのビジネスの根底にある考え方を変えていくぐらいの話にしたい。
積み重ねた日々を、視点を質的にとか時系列的とか別パラメータ入れたりとかで、見せ方を色々とと変えることで何度でも楽しんでしまいたい。そのたびに新しい発見を。さぁ、どうやって?
プラットフォーマーとして携帯電話キャリアに注目するのはいいけど、携帯電話キャリアが自身のビジネスの延長でやってる限り、何も変わらんと思います。まぁ、個人的には好都合。
メモ:
- 大事なのはログ同士の関連性
- 個別の記録の蓄積だけでは、生活の記録、人生の記録の断片でしかなく、そのままでは意味をなさないものも多いのですが、時系列上に並べて、それぞれの関連性が見えるようになると、さまざまなことが分かってきます。
- 日常の小さな不便や不安を解消するものが多い
- ライフログの活用で行動の未来を提示する
- ライフストリーミング
- 時系列に日々の行動を記録する手法ですが、とくに最近ではタイムライン上に並べる他のウェブサービスのデータを集めてくるといったものが増えています
- Life-X、AllofMe、
- ライフログに立ちはだかる課題
- 小さな親切、大きなお世話
- 例外データをどれだけ蓄積できるか
- 表現の工夫次第で満足度を向上させられる
- 利用者の状況変化への対応が難しい
- 属性の変更を完全に反映させるのは至難の業
- 変化のパターン化で対応も可能
- 過去の経験の範疇に個人を押し込めていく
- 意外性が新たな興味を呼び起こすこともある
- 本当に求めているのは意外性?
- 米DODのLifelogProject
- 兵士が戦闘地域で見たり聞いたり話したり、また実行したことをセンサーで収集し、それらの情報を統合してデジタル記憶を構築することを目的としているASSIST(Advanced Soldier Sensor Information System and Technology:先進的兵士センサー情報システム技術)
ToDo:
- 紹介されているサービスを試してみる
- やろうとしていることを伝わる形にまとめる
- で、誰かに見せてみる