父親のための人間学

父親のための人間学

父親のための人間学


長年、積ん読になっていた本書ですが、眠い目をこすって最後まで目を通した甲斐もなく、、、って感じです。時代を超えて通用する部分もあるんですが、その他で強調されるノイズが全く耳障りで、相性もあるんでしょうけどね。残念。


たとえば、職業観やジェンダーのあたりが古典的というか如何にも戦後復興的。こういう価値統制が引かれた事で客観的に高い合理性を持つ社会システムが維持された事を考えると、いろいろ悩ましい。


でもまぁ書かれている通り「自己以外は全てわが師なり」ですから反面教師も含めて日々学ばなければいけない。




メモ:

  • P.15 父親として我が子に残す唯一の遺産は、その人が「人間としてその一生を如何に生きたか」という一事に極まると思うのであります。中略。まず第一に父親自身がこの「人生二度なし」という根本心理に目覚める以外に道はないと思うのであります。


  • P.41 男盛りとも言うべき三十歳代の十年間を一体どう過ごすべきかということになりますが、一言で申せば「自己教育」ということであります。言い換えると求道的な生活態度といってもよいでしょう。「自己以外は全てわが師なり」として、略。


  • P.45 ですから、男性にとっていちばん大切な事は、自分の「職分」に対する自覚と、その取り組み方の真剣さということであり、また女性の側にあっては、子供を産み、かつ我が子を立派に教育するということであります。
    • 男・女の相違として書かれていますが、こんなにハッキリ言い切ってしまって問題なかった時代が存在していたという事実がすごい。。。


  • P.61 上位者にたいする下位者としての心がけは、一体どうあるべきでしょうか。原則としては、上位者の命には忠実に従うということであります。そしてよほどの場合でない限り、それに対して批判がましいことはいわぬということでしょう。
    • んー、私の場合は周囲の人材に恵まれているので不満を感じるということは少ないですが、世の中、そんなに優れた上位者ばかりではないと思うので、これをあんまり徹底すると心の病な方が増えちゃいそうな気もします。。。


  • P.69 「一日不読一日不喰」というわけで、何らかの支障によって読書の最低基準が果たされなかった日は、次の食事を一食抜くくりあの覚悟が望ましいと思うのであります。


  • P.70 ところでここで家長であるお父さん方にお願い申したいのは、一日の務めを負えて、夕食後のひと時や休日に寝転んでテレビを見るという気持ちはよく分かりますが、子女の教育上、また家長としての権威の上からしても、寝転んでテレビを見る事だけは、ぜひともおやめ頂きたいと思うのであります。
    • これは、、、やってみてもいいかも。


  • P.93 子供部屋として各自に一室を与える事はアメリカ式の風潮であって、われわれ日本人にはどうも不向きではないかと思われます。それというのも、自立性の確率の出来ないものを個室に入れるという事は、わがままを増長することになりがちで、アメリカ式の個人主義においては徹底した自己責任という厳しい躾けの裏付けがあることを忘れてはなるまい。


  • P.112 躾けの3か条

1.必ず朝の挨拶をする子になること
2.親に呼ばれたら必ず「ハイ」とハッキリ返事の出来る子にする事
3.ハキモノを脱いだら必ず揃え、席をたったら必ずイスを入れる子にすること

    • んー、まずは親ができてないとねw


  • P.213 あるべき父親像

1.父親自身が確固たる人生観を持ち、柔軟にして強じんな信念の持ち主でなければならぬ。
2.父親はまず一事を通して我が子に忍耐力を育てるしつけをすべきである。
3.父親は、平生は泰然として、あまり叱言をいうべきでない。
4.父親は、イザという時、凛乎たる決断と俊敏な行動を示すものでなければならぬ。
5.父親自身が自らの「生活規律」を持ち、これを厳守するものでなければなるまい。