AR三兄弟の企画書
- 作者: 川田十夢
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2010/08/26
- メディア: 単行本
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そうか、プロセスの省略だったのか。やっとARのインパクトを理解できた気がします。なぜ自分がRFIDに惹かれるのか、についてもヒントが見えて感謝感激です。
川田十夢さんの立ち位置は羨ましいなぁとかボンヤリ思ってましたが、実はARに出会ったのがセカイカメラのタイミングだったなんて。もっとだいぶ前から仕掛けてようやく刈り取りとか、そういうんじゃないんですね。この短期間にこれだけ面白いことをこれだけの頻度でやり続けるのは凄まじいな、と。どうせ楽しく遊んでるぐらいの感覚なんでしょうけど。
ARどうこうというよりは人間の感性がどんな方向に行くかみたいな話なので、是非いろんな方に読んで頂きたいなぁ。IT関係やってる方は必読では?文章がまた見事ですね。今年読んだ本の中でベスト3に入ります。
メモ:
- ARという技術の登場は、プロセスの省略をコンピュータの枠内で考えていた僕に、斬新なインターフェイスを以て端的に方向性を示してくれたと言えます。P.20
- 人はかつて、空を飛びたくて飛行機を作っただろ?飛行機を作りたくて空を飛んだ訳じゃない。つまり、そういう事。P.45
- これは十夢さんの質問に対する井口さんの答え。なんか格好いいけど、つまりどういう事なのか自分にはピンと来ないw
- 優れたアイデアには、最初から弧を描くように着眼点を増幅させる遠心力と、それを実現させるために必要な求心力が宿っています。逆説的にいうと、遠心力と求心力が最初から宿っていないアイデアは、実行するまでもなくカタチにはなりません。P.91
- 会社の中だろうが、外だろうが、自分のことをちゃんと理解してくれる人を一人でも増やすことが、人生の醍醐味だし、小刻みなゴールです。得点を重ねているうちに、あなたのやりたいことは自ずとかなってゆくでしょう。P.149
- お客さんに価値を理解してもらう前に、家族に理解してもらわないといけないなとか。自分のことをちゃんと理解してくれる自分自身とか。日々できることは色々あるな。
- ラジオで情報を補完しているオッサンは、野球観戦を拡張するために必要な情報の一切をラジオから受け取ることが出来ています。P.163
- 普段は気にも留めないような些細な情報から、視覚を遮断されることによってむしろ研ぎ澄まされた感覚によって得られる新しい体験を以て、コミュニケーションの大切さや人の温かさを思い出させてくれる。縮小現実。P.166
- プロ野球に関係する全ての人々のつぶやきを、雑多な人間模様を可視化できたとしたら、プロ野球中継という王道のコンテンツを更に拡張することにつながるのではないか。AR劇空間プロ野球。P.178
- 例えば何かを叩いて音が出る。これは音によって現実にあるモノの形状や材質を知らせてくれているということ。これは即ちARだと言えばARなんだよ。P.212