起業バカ

4334933564渡辺 仁

光文社 2005-04-22
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この本を最初みかけたときに、タイトルとか表紙の印象から、
なんかあんまり手に取りたく無いなぁ、と思ってしまいました。


要するにその時点で、気になっちゃってるわけです。残念ながら。


知ってる人は知ってる内容なんでしょうけど、
私のような世間知らずな人間としては、
こんな形でサマリーしてくれてるのは有難いです。


「成功するのは1500人に1人」と仰られておりますので、
ほとんど全ての人は起業に失敗する、と言って過言では無いようですね。


何が成功で何が失敗なのか、すら良く分からん世の中ではありますが、
まぁ、そういうことなのでしょう。


本書では「何で失敗するのか」について、非常にプリミティブな要因を
中心に解き明かされています。


あまりにも基本的過ぎて、「はぁ、そうですか」としか言えないのですが、
基本こそ盲点というポイントをついた、最近よく売れてる本の典型みたいな
スタイルでもありますね。


つまり、こういう本がアホみたいに売れてること自体、
起業バカばっかりな世の中だ、ということを証明しているのでしょうね。


以下、感想とは異なりますが。


(とくに時間軸の指標をちゃんと入れてあげた場合)
ほとんどのビジネスは何らかの形で「騙す」要素が入ってると思うんですが、
誰もが利益に対して厳格なまでに合理的に行動することによって、
誰も騙されることのない世の中になってしまったとしたら、
ほとんどのビジネスが成立しないわけで、
んなわけで、起業バカ(騙される人)がいなくなるのは困ったりするわけです。


皆が皆、あんまりにも賢くなるのは、
必ずしも幸せなことではないですよ。全体最適の観点から。


騙したり、騙されたり、騙されたフリをしたり、騙した気になったり、
そうやって同じところをグルグルと回っているぐらいでちょうどよいと思います。


あと、個人的には「起業バカ」というタイトルは「起業バ〜カ(笑」ぐらいにしたほうが
良かったのでは、と思います。